田山こんにちは!新小岩ルミエール商店街を抜けてすぐにある貸切プライベートサロンanfao(アンファオ)の田山裕紀です。
みなさんはパーソナルカラーって聞いたことありますか?
最近はファッション誌やSNSなどで「パーソナルカラー診断」という言葉をよく耳にしますよね。春夏秋冬に分けて、自分に似合う色を知っておくと、服やメイクが選びやすくなるというもの。実際に私も昔、しっかりと勉強したことがあります。確かに知識として持っておくと便利なのですが…美容師として長くお客様の髪に向き合ってきた中で思うのは、「ヘアカラーにおいては、そこまで厳密にパーソナルカラーにこだわらなくても大丈夫!」ということなんです。
似合わない髪色は確かにある
誤解のないように言うと、「絶対に似合わない色が存在しない」というわけではありません。
例えば、肌の色が少し暗めの“地黒”タイプの方に、オリーブ系や緑味の強いカラーをすると、どうしても顔色がくすんで見えてしまうことがあります。
これは「パーソナルカラー理論」というよりも、単純に色の相性の問題です。
肌の色味と髪色がケンカしてしまうと、元気がなく見えたり、老けて見えたりしてしまう。だから、明らかに顔色が悪く見える色は避けた方がいい、というのは確かです。
ただ、それ以外に関しては「似合う」「似合わない」をそこまで気にしすぎなくても大丈夫だと感じています。
ブリーチしない限りはヘアカラーは基本的に「ブラウンベース」ですからね。
季節や気分で髪色を変えていい
人は誰でも、季節や気分によって「今日は明るくしたい」「ちょっと落ち着きたい」という気持ちが変わります。
春は軽やかな明るめカラー、夏は透明感のある寒色系、秋は深みのあるブラウンやオレンジ、冬はツヤのあるダークカラー…そんな風に、季節の雰囲気や気分で色を変えていくのって、すごく自然なことだと思うんです。
パーソナルカラーに縛られて「自分はサマーだから青みの色しか似合わない」「オータムだからブラウン系だけ」と思ってしまうと、せっかくのおしゃれの楽しみが狭くなってしまいます。
髪はずっと同じではなく、毎日のシャンプーや紫外線で少しずつ色落ちしていきます。その中で、気分に合わせてカラーチェンジを楽しむ方が、髪を染めるたびにちょっとした変化があって新鮮さが感じられます。
大切なのは“その人らしさ”が出るかどうか
美容師としてカラーを提案するときに大事にしているのは、「お客様の雰囲気に合っているかどうか」です。
例えば、同じブラウンでも、少しパープルを混ぜればクールで深みのある雰囲気に、ピンクを混ぜれば柔らかく可愛らしい雰囲気に。髪型やファッション、メイク、ライフスタイル…それら全部のバランスの中で「その人らしさ」が表現できているかどうかが一番大切だと考えています。
「なんとなく元気に見える」「肌がきれいに見える」「周りから褒められる」
その感覚こそが、似合う色の基準だと思っています。
美容師の役割は“似合わない色を外すこと”
先ほどもお伝えしたように、確かに「似合わない色」は存在します。
肌をくすませてしまう緑系や、逆に色素が薄い方が濃すぎる黒にすると重たくなりすぎる、など…。
美容師の役割は、その「似合わない色」をきちんと外してあげること。
そして残った色の中から、その時のお客様の気分やライフスタイルに合う色を一緒に探していくことだと思っています。
だから、「似合う色を見つけること」よりも「似合わない色を外すこと」の方が大事。
この考え方を持っていると、カラーの自由度がぐっと広がるんです。
まとめ:ヘアカラーはもっと気楽に楽しんでいい
パーソナルカラーの知識は確かに役立ちます。ですが、ヘアカラーにおいては「そこまで厳密にこだわらなくて大丈夫」というのが、私が長年お客様を担当してきて感じた結論です。
似合わない色だけ避ければ、あとは気分や季節に合わせて楽しんでいい。
その方がヘアカラーはもっとワクワクするし、自分らしさを自由に表現できます。
「今日はどんな気分かな?」
気分によってヘアカラーを変えてみるのもよいのではないでしょうか?











